心カテーテル検査と治療
カテーテルの件数は年々、患者さんの増加に伴い増加しています。
2019年3月時点ではは心カテーテル検査総計1500人/年
内、PCIと呼ばれるカテーテル治療は毎年560人ほど行っております。
また、下肢 や 腎臓の動脈、左鎖骨下動脈も90人/年ほど治療しております。
透析患者さんのシャント血管に対するカテーテル治療も行っております。
夜間休日にも1〜3人の循環器科医師が院内に待機しており、完全24時間365日体制で緊急対応しています。
カテーテル中のスタッフ配置は、常に医師2〜3名、看護師1〜2名、
放射線技師1名、臨床工学士1名を確保しています。
心臓血管外科のバックアップも24時間体制です。
心不全の程度を調べる、右心カテーテル検査は当然ですが、
血管内をドリルで削るロータブレータ(藤本・外池・芳生・田中など)、
先端に細かいダイヤモンドが埋め込まれている
より大きく石灰化を削れるダイアモンドバック(外池・芳生・田中など)
「かんな」で削るDCA(方向性アテレクトミー)(山本・田中が中心)、
長期間詰まっていた血管を開ける慢性完全閉塞病変(CTO)治療は
世界で活躍する藤本医師を中心に好成績を収めています。
下肢・腎動脈・左鎖骨下動脈へのカテーテル治療も積極的に行っています。
閉塞した下肢動脈の血管治療も山本・高原を中心に好成績を収めています。
閉塞型肥大型心筋症の経皮的中隔アブレーション(PTSMA)
は、山本が高山守正先生にご教授いただいてから成功率は97%前後、
安全第一で行っており重大合併症は1件も起きておりません。
冠動脈の中隔枝にバルーンを入れて、先端からエタノールを慎重に少量ずつ中隔枝内に注入すると、その部分の心筋が変性壊死します。
経皮的僧帽弁交連切開術、下大静脈フィルター一時留置、肺動脈血栓吸引、
透析患者さんのシャント血管形成(シャントPTA)などなども行っています。
ペースメーカーが必要かどうかを判定する、EPS(電気生理学的検査)も行います。
2006年度からは、不整脈の原因を焼くアブレーション治療も開始しました。
2011年度からは、待望の心房細動へのアブレーションも開始し、2017年度には400例施行しました。
当院のカテーテルインターベンション治療の初期成功率は99%以上、
再狭窄率は糖尿病や透析患者さんも含めた全症例のうち約7%未満です。
(当院では全例で血管内超音波検査でステント仕上がりをチェックしているので好成績であると自負しています)
当院では、ステントだけでなく、完全閉塞性病変、ロータブレータも積極的に行っています。
完全閉塞病変初期成功率は90%台です。
当院では緊急カテや冠動脈造影、通常のPCIは、患者さんの負担の軽い右の手首(橈骨動脈)からの穿刺で行っております。
最近では、さらに負担の少ない遠位橈骨動脈(親指の付け根)からの穿刺も増えています。
通常のPCIは、2泊3日の入院となります。冠動脈造影検査に関しては、
2013年秋からは、フォローアップでご家族が付き添える方のみ日帰り冠動脈造影を始めました。
フォローアップでご家族が付き添えない方でも2017年から1泊2日入院で冠動脈造影を始めました。