循環器病予防の為の食事
1)塩分を控える:血圧や心臓病の方で5g(WHO基準)、何もない方でも10gです。
アフリカのマサイ族の一日塩分摂取量は2g程度。もちろん高血圧患者はいません。
ベネズエラとブラジルの国境付近のヤノマミ族の塩分摂取量は0.1g/日!でも生きています。
日本人の平均は11g弱。東日本、北日本では13gにも上るといわれています。
その地方において、脳卒中や胃がんが多いことからも減塩の必要性が示唆されます。
ラーメンは麺だけでも4g、汁も飲むと7gも塩が含まれます。
味噌汁は味を変えなくても、汁を半分だけ残せば1gの減塩です。
2)肉より魚:肉食のアメリカ人は心筋梗塞の発症が多いようです。
肉のうち牛肉や羊肉の赤身の多い肉では、Lカルニチンが多く含まれますが、
腸内悪玉菌によって動脈硬化を促進するTMAOに変化するので注意。
豚肉や「健全な=地鶏で抗生剤の少ないもの」鶏肉がお勧めです。
魚類にはDHE、EPA、必須アミノ酸が含まれており、動脈硬化を防ぎます。
ヨーグルトを多く食べる中央アジアの国でも、長寿の人が多いですが、
これは主にビフィズス菌による悪玉菌の駆逐による作用が大きいようです。
しかし、乳製品や赤身の肉は燐(リン=P)の摂取量が多くなり、腎臓や血管を
傷めます。リン摂取を減らすと、動脈硬化(老化)予防になるとの研究があります。
3)野菜や海藻:カリウムが豊富で、ナトリウムを尿中に排泄します。
食事の順番が大事で、先ず大量の野菜(葉っぱものや根菜類やアスパラなど)を先に食べると、
動脈硬化の原因「食後高血糖」が予防できるそうです。
ただし、「ポテトサラダ」「マカロニサラダ」はでんぷん質なので食後高血糖を引き起こします。
緑黄色野菜には抗酸化作用などに働く成分も含まれていると考えられています。
海藻はナトリウムの吸収を妨げる(ナトリウムの吸着)ので、味噌汁にわかめを入れると、良いとされています。
4)油を控える:中性脂肪やコレステロールの元になる脂身やバター、揚げ物、炒め物
は控えめに。トランス脂肪酸「マーガリン」や「サラダオイル」は使用せず、オリーブオイルを!
バターなどの乳製品も、トランス脂肪酸が多いので、クロワッサンやチーズ類も食べ過ぎ注意。
大豆やヨーグルトやお酢はある程度は取りましょう。
エゴマ油やアマニ油は熱で変性するので生で野菜にかけてください。
塩もみよりは酢の物。
電子レンジは油を強烈に酸化させますので、使用は避けてください。
5)アルコールは、日本酒なら1合、ワインならグラス一杯、ビールは350ml程度。
焼酎は水割りでコップ一杯、ウイスキーはダブルで一杯。
この程度であれば、善玉コレステロールが増えて動脈硬化は進みにくくなるようです。
大量飲酒はアルコールそのものが血管を荒らします。
飲めない人(アルコール分解酵素が少ない人)は、飲まないでください。
かえってストレスやアルコールの直接障害作用が悪さをします。
6)タバコは百害あって一利なし。