発作時の応急手当と心肺蘇生術 
2018年度改訂版

発作時の応急手当
(1) 心停止状態になった場合
lすぐに救急車を呼んでもらえるように近くの人に頼んでください。
同時に、AEDが近くにあるようであれば持ってきてもらうように頼んで下さい。
救急車を要請して到着するまで、どんなに早くても56分です。
停止した心臓機能と 呼吸機能を蘇生させる応急手当を心肺
蘇生といいます。
呼吸停止後
2分以内であれば、心肺蘇生を行なうことで救われる可能性があります。
確率は
90です。呼吸停止後の時間が遅れるほどその確率は下がります。
順番として、英語のA(B)Cと覚えてください。 
A-Airway (気道確保)、(B-Breath (呼吸の確認))C-Circulation (心臓マッサージ)です。
心停止した時に、「死戦期呼吸」というあがきがありますが、これは呼吸ではありません!
(2) 発作時の応急手当
l 発作をおこし倒れたとき
  声をかけ、胸骨部分を強く叩きます。    
  心室細動の場合は1分以内で2030%が心拍を回復します。
l 意識がない場合
  声をかけたり、肩を軽くたたいたりして、意識があるかどうか確認します。
  意識がない場合には、えりもとや腰のベル
トなど衣服をゆるめ、
  あごをもち上げ、額を軽く下げて気道を確保します。

     
 

 発作時の応急手当
呼吸がない場合
まず心臓マッサージを行ないます。その上でAEDがあれば装着してボタンを押します。
   
 【心臓マッサージ法】
 
@人さし指を左右の肋骨が出会う胸骨のくぼみにあてます。

このくぼみに中指がくるように人さし指をずらします。
人さし指のすぐわきの胸骨の上に反対側の手の親指の付根をあてます。
A手のひらの付け根を、胸部の中心よりやや下方に置き、その上に他方の手の平を重ねます。
    
Bひじを伸ばし、上半身の体重をかけるようにして、胸骨を35cm押し下げます。
C圧迫したらすぐにゆるめます。
 
この動作を
2秒に3回の見当の速さで15 行ないます。
意識が戻らなけ
れば人工呼吸と心臓マッサージを繰り返します。

心臓マッサージだけでもある程度肺には空気が出入りします。

     
 【人工呼吸、心臓マッサージ併用法】
最近では心臓マッサージだけでもよいことになっていますが、
救急車が来るまで15分もかかるような場合は、この方法が必要です。

u 1人で行なう時>
    心臓マッサージ15回と、人工呼吸2回を手早く繰り返します。
u 2人で行なう時>
    まず、一人が心臓マッサージを15回(2秒に3回の見当)行ないます。
    その後、他の一人が人工呼吸を2行ないます。これを繰り返します。